武蔵野山岳同好会 会長 小尾 隆
武蔵野山岳同好会の第三回目の山行として、後立山連峰である爺ヶ岳(2,669.9m)、鹿島槍ヶ岳(2,889.2m)、五竜岳(2,814.3m)、唐松岳(2,695.9m)の名峰4座を9月7日(木)から10日(日)まで行ってきたので報告します。
7日の22:30。バスタ新宿待合室に参加者6人(熊本、大根、望月、梅田、魚地、小尾)が集合し夜行高速バスで信濃大町駅に向かった。
今回のコースは八峰キレットを除けば登山道は整備されており歩き易い登山道だった。【初日】登山口の柏原新道入口にタクシーで到着(05:55)した時は小雨が降っており、雨具を付けて登り始めた。小雨であったが、登りの途中に雲が切れ日が差し始め下方の扇沢駅を見下ろすと虹を見ることができ、縁起が良い!。この先の山行が楽しめる兆しが見えた。
種池山荘で昼食を取り、爺ヶ岳南峰まで砂礫を踏みしめながらハイマツ帯を歩き中峰も登頂した。そして、当初登りコースに予定していた赤岩尾根の分岐の冷乗越に到着した。赤岩尾根を眺めるとピーク連続の痩せ尾根で魅力的な尾根であった。そこから15分で冷池山荘に着き登山初日の山行に生ビールで乾杯した。
【二日目】04:00に起床し朝食後、気温4℃快晴のなか鹿島槍ヶ岳に向けて出発。このルートは途中クサリやハシゴが要所に有り厳しい岩稜の登山道が続く後立山の核心部と言われており気を抜けないコースだったが、登山道は整備されており、三点支持で慎重に進めば怖がる必要はない。また、平坦な場所では高山植物を観察しながら歩ける快適なコースであった。小屋を出て布引山を経て鹿島槍ヶ岳南峰に登頂し立山連峰の素晴らしい展望を楽しんだ後ハーネスとヘルメットを装着した。北峰を往復した後に岩稜歩きが始まりいよいよ核心部に差し掛かり会話も少なく気が抜けなかった。北峰の急坂を下りいよいよキレットの通過となった。落ち着いて梯子とガレ場を通過し長い梯子を登り切ればキレット小屋が見えてきた。休憩を取った後五竜岳までの長い稜線を北尾根ノ頭、G7、G5、G4と石を落とさないよう注意深く進み、ガラ場を上り詰めたところが五竜岳山頂だった。雲も出てきたので、展望もほどほどに五竜山荘に向かった。途中、東に雲のスクリーン西に太陽を背負ったので短い時間だったがブロッケンを経験できた。小屋に着いたら天候が悪化し、ダウンを着ていても外ではビールも飲めない(部屋で飲んだ)ほど気温が下がっていた。
【最終日】04:00に起床し朝食後に雲の中を出発。登山道は整備されており高山植物を楽しんでいると太陽が出てきて快適な歩行となった。しかし、唐松岳頂上山荘に着いた頃には雲も出て気温が下がり風も出てきた。唐松岳山頂を往復してから八方尾根を下山し八方池で休憩、木道を下りケーブル駅からクワット、ゴンドラを乗り継ぎ八方駅に到着。
八方の湯まで歩き温泉で汗を流した後、生ビールで乾杯してから高速バスで帰京した。
<データ>
- バスタ新宿(23:05発)⇒信濃大町駅(04:58着・5:30発)⇒柏原新道入口(05:55着・06:15発)→積池山荘(09:58着・10:35発)→爺ヶ岳南峰(11:25着・:35発)→冷池山荘(13:05着)
- 冷池山荘(05:00発)→鹿島槍ヶ岳南峰(07:30着・:55発)→キレット小屋(10:00着・:30発)→北尾根ノ頭(12:20着・:43発)→五竜岳(15:00着・:20発)→五竜山荘(16:30着)
- 五竜山荘(05:00発)→唐松岳頂上山荘(08:04着)→唐松岳(08:45着・:55発) →頂上山荘(09:17着) →八方池(11:20着・:35発)→八方池(12:20発)⇒八方駅(12:55着)